二胡の材質や選び方

二胡とひとことで言っても、実は様々な種類のものが存在します。楽器の形だけ見ても、共鳴胴が六角形のもの、円形のもの、八角形のもの、そして楕円形のものまで有ります。また、二胡の産地によっても蘇州琴、上海琴、北京琴、のように分類されますし、楽器に使用される木材も、小葉紫檀、老紅木、紫檀、黒檀…など多くの種類に分けられます。

こうした二胡の木材や形状の種類など一般的な情報についてまとめたサイトは既に日本語のサイトでも多数存在しますから、ここでは特に触れません。こちらのページでは、そうした一般的な情報を知ったうえで、では実際に買うときにどこを注意して見たら良いのか、一歩実践的な情報を僅かですが書いてみたいと思います。

二胡の購入を検討中の方、二胡の材質/形状と音色の関係を知りたい方、またはお持ちの二胡をさらに理解してあげたい方々のご参考となれば幸いです。

蛇皮

皮の良し悪しや張り具合は、木材が何かであるかということよりも、音色に大きく影響する要素です。均一な厚みや張力などが音色を決定する重要なポイントになりますので、特に丁寧に確認してください。駒を中心に置いて皮の四方を指で叩き、音ムラが無いかをチェックしてください。張力が均一であるかが確認できます。また、希望する音色に合った厚みであることと、厚みに偏りが無いことも大切です。色彩鮮やかで光沢があり、うろこが大きく揃っていることも外観の芸術性という観点で大切ですね。なお、日本は大陸に比べ湿潤な気候なため、皮革の張力が弱いと音に艶が無くなってしまいます。産地が乾燥地である場合は特に、少しきつめに張ってあるくらいがちょうど良いのでは、と思います。

琴筒

蛇皮の次に音色を決定するのは、琴筒の構造です。一般的な二胡は、6枚あるいは8枚の平らな板をつなぎ合わせて作ります。琴筒を外から一見しても分からないようにつないでありますが、琴筒のお尻の方、琴窓からよく見てみると、琴筒が元々の円筒ではなく、板を張り合わせたつなぎ目をうっすらと確認できることと思います。そのつなぎ合わせの工程が雑だとひび割れの原因になったり、音自体が割れたようになってしまったりします。つなぎの部分が滑らかに整えられているか、確認が必要です。高級な二胡になりますと「整筒」と言って、つなぎ合わせでなく、丸太の中をくり貫いて作るものもあり、より雑音が少なく透明感のある音色が期待できます。ただし、良い木材で且つ「整筒」のものはたいへん希少です。

材質

木材の違いによる音色の傾向は当然存在します。印度小葉紫檀や老紅木に続き、紫檀や黒檀に紅木、と選択肢は幅広くあります。紫檀は明るく響き、老紅木は味わい深い音色が出やすい、とされていますが、皮や琴筒の作りによってはキンキンした老紅木のものも有りますし、ぼんやりした紫檀の二胡も有りますから、木材によって音色を語るのではなく、固体ごとに実際の音を確認することが大事です。

琴竿

楽器の竿と書き、Qingan, チンガンと読みます。悪質な楽器の場合、複数の木をつないで作ることもありますが、弦の強い張力に長い期間耐え得る一本木の、しっかりしたものをお選びください。楽器を横に倒し、少しでもゆがみが無いかよく見て確認することが大切です。ただ、先端の曲がっている約10cm部分は普通つなぎ合わせで作りますので、その部分につなぎ目があることは問題になりません。

琴軸

Qinzhou, チンジョウと読み、調弦する軸ネジのことです。金属軸ネジのものと、木軸ネジのものとあります。入門者の方には金属のほうが調弦はしやすいですが、金属軸は音がずれやすい欠点もあり、音色、安定性から私は木軸のものを薦めます。

その他

付属する弓や駒も、直接音色に関わる重要な要素です。弓については、色染めでない白馬尾であること、持ちやすいこと、長さが腕の長さに合っていること、木材部分に節が無いこと、などなど信頼できるお店、あるいは指導者の方と相談されるのが良いかと思います。

Top